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2019年8月10日 (土)

広報誌 カミーザドーゼ・サンガ 2019 No.60

2019年8月10日(土)たけびしスタジアムにて行われました2019J2リーグ第27節 京都サンガF.C.vs栃木SCの試合当日、当後援会の広報誌「カミーザドーゼ・サンガ」を入場ゲートで配布いたしました。

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今回から60号を記念して表紙を一新
そして今回の特集はGK 加藤順大選手です

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GK #1 加藤 順大 

1984年12月11日生まれ(34歳)
埼玉県上尾市出身 

【選手歴】

2000-2002年 浦和レッズユース
2003-2014年 浦和レッズ
2015-2018年 大宮アルディージャ

ロ17年目、大宮アルディージャから今季移籍してきたその男は、開幕戦ピッチではなくベンチにいた。しかしベンチで、アップゾーンで、どの選手よりも大きな声を出し、仲間のプレーに一喜一憂し、仲間のゴールには大声でベンチに呼び込み喜びを分かち合う。ある時は試合後、試合中に退場となった冨田選手のユニフォームを着てサポーター席へ。「こいつが一番悔しい思いをしているから、みんなで応援してやってくれ。」ある時はゴールを決めた仙頭選手を祝福しにサポーター席の前まで。そうかと思えば試合後、西京極で選手の出待ちをするサポーターの前に一番に現れ、端から端までファンサービスをする姿。「試合に出ていようと出ていまいと、自分にはやるべきことがあるし、やれることもある。」熱い気持ちがサポーターにいやというほど伝わる選手。GK加藤順大、その人だ。

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宮から戦力外通告を受けたが、自分を必要としてくれる京都サンガF.C.からのオファーを「京都を優勝させるため、そして何より自分のサッカー人生でもう一花咲かせるため」に受けたという。埼玉から出たことがなかった加藤は、京都のクラブに移籍することに「不安はなかった、むしろ新しい環境に身を置けるわくわく感で一杯だった」と語る。

GKというポジションは1つしかない。しかも正GKと呼ばれた選手がシーズン途中で他の選手にそのポジションを譲ることはあまりない過酷なポジション。「同じGKの清水選手はかなり前から安定感のある良いGKだと知っていたし、若原選手も各年代で日本代表に選ばれ、昨年トップ昇格したその年に公式戦デビューも果たしているし、今シーズンもU-20ワールドカップを戦い評価もされている。誰がレギュラーになってもおかしくないメンバー。だからシーズンが始まる前、誰が試合に出ることになってもみんなで支えて、気持ちよく『行ってこい』と送り出せるようにしよう、と話し合った」という。誰が試合に出ても、その選手が試合で全力を出せるよう自分も全力でサポートをする体制を整えてシーズンに臨んだ。「強いチームというのはGKも良い選手が揃っている。京都のGK陣は豪華、そう言われたいですよね。」

藤の思惑通り、20節を終わって4位と、チームは昨年から考えると夢のような順位を手に入れていた。
 ここで加藤に公式戦出場のチャンスが巡ってくる。リーグ戦のタイトなスケジュールを縫って行われた天皇杯だ。サンガでの公式戦初出場を振り返って、加藤はこう語る。「1年半ぶりの公式戦、やってみると自分自身が確実に成長していると感じた。『俺、上手くなっている』と、手ごたえを感じた。ここまで公式戦への出場機会がなかった間も、向上心を持って練習してきたことは間違いじゃなかった。『1年半試合には出ていなかったけれど、ちゃんと準備もできていた』と自信にもなり、安心もしました。」試合の方は後半アディショナルタイムに失点し惜しくも黒星を喫したが、今の自分の体や精神面の状態を認識するうえで非常に重要な試合だったし、フィールドの選手との意思疎通、連携を含めて収穫は大きかった。間違いなくこの試合が加藤自身の今シーズンのターニングポイントになった。
 20節で4位にはなったものの、実は17節大宮戦では1-3で黒星、18節の琉球戦、20節の水戸戦は2-2のドローとなかなか勝ちきれない試合が続いていた。チームに自ら良い変化を加えたいと、中田監督が放った秘策がGK加藤の起用だった。

 「準備はできていたし、天皇杯という実践を直前にこなしたことで、不安は全くなかったし、スムーズに試合に入れた。」加藤は監督の期待に見事に応え、21節長崎戦、22節山形戦をクリーンシートで終え、チームは勝ち点差なしの得失点差ながら首位に立った。

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位になって選手たちはさぞかし喜んでいるのかと思いきや「正直今首位だからとか、次の対戦相手は何位だからということは自分の中ではあまり関係なくて、次の一戦、勝てば順位が上がるというシンプルな気持ちで戦っています。だから順位よりはしっかり目の前の相手に挑んでいくことが大切。この間も同い年の安藤選手と話していたのですが、『やっぱり一戦一戦だよね』って。次の対戦相手に向けて真剣に集中して立ち向かう、これが一番大事だと思うし、これを毎試合しっかり続けていけば絶対良い結果が出てくる。自分の一番近くでプレーしている安藤選手も同じことを感じて、考えているというのはうれしかったし、そういう意味ではチーム一丸となってしっかりコミュニケーションを取って同じ方向を向いて戦っていけば一試合一試合確実に勝ち点を積み上げられると思う。」
 そう言う加藤だが、長崎との試合で相手のシュートがクロスバーに当たった後、ゴールポストを叩いて「ありがとうね」とお礼を言っていた。「ゴールポストは僕の友達だから。何なら試合前、ゴールポストに『今日もよろしく』と挨拶しているからね。そうすれば苦しい時に助けてくれますよ。」この男、チームメイトだけではなく、ゴールマウスともコミュニケーションを取っている。

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の後、古巣の大宮との対戦、3-2で勝利し首位を死守することとなるのだが、加藤はその試合の感想をこう語る。「うれしいけど悔しい試合でした。勝ったことはうれしい、失点したことは悔しい。でも勝つことが大事だから。あとは大宮のサポーターの皆さんに、最高の仲間たちと京都サンガで思いっきりサッカーを楽しんでいる加藤順大を見せることができたことが最高に良かったかな。」しかし試合後、加藤は大宮のサポーターの元へ挨拶には行かった。「大宮のサポーターたちは最高の連中ですよ。でも、僕は今、京都サンガの加藤順大だから。大宮のサポとはNACK5でお別れしましたから。」いかにも加藤らしい。

後にサポーターの皆さんにメッセージが欲しいとお願いした。「これから後半戦、難しい試合もたくさんあると思うのですが、今のところ一戦一戦集中して戦えています。J1には上がりたいですし、このチャンスは逃したくないというのはサポーターの皆さんも同じだと思います。応援してくださる皆さんと一緒にしっかり戦えたらなと思います。その中で西京極に足を運んでくださるお客さんがなかなか増えていかない状況があります。僕たちも満員のお客さんの中で試合がしたいし、そこは僕たちも訴えていかないといけないことです。そのために僕たちは試合で強い京都サンガを見せてアピールしなければならないし、見に来ていただいた方が満足してくださるプレーを続けていかないといけないと思います。毎回西京極に来てくださっている方はもちろん今まで通り、そして周りにサッカーを見に行きたいという友達や家族、恋人がいたらぜひとも一緒に連れて来てあげてください。」

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客動員のことまで考えるのですねと問うと「普段練習の後、時間があるからね。観客動員のために自分たちにもできることがあれば何でもやりたいですよね。」
 加藤順大、顔には出さないが、プロになってからレギュラーとして定着するまで8年かかった苦労人である。それだけに人の気持ちがわかるのだろう。周りからの信頼も絶大だ。
 事実、西京極での初陣となった長崎戦での加藤への声援は物凄いものだった。「京都という最高の仲間と戦える場所に今いられるのは、大宮が『来季は契約しない』と言ってくれたから。大宮にお礼を言いたいくらい。」加藤は笑うが、京都のサポーターも同じ心境だろう。

きな言葉は「雲外蒼天」。困難を乗り越え、努力して克服すれば快い青空が望める、という意味。まさに加藤の人生そのものだ。加藤の努力が実り、今までのサッカー人生で咲かせたことがないくらいの大輪の花を、この京都で咲かせてくれるに違いない。

加藤順大選手からプレゼント

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今回取材に応じていただきました加藤選手から、愛用のキーパーグローブをサイン入りで頂きました。

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また、加藤選手のフォトフレーム2枚にもサインを入れて頂きました。
抽選で各1名様にプレゼントいたします。(賞品はこちらで選ばせて頂きます)
読者の皆様どなたでもご応募いただけます。
下記要領にてご応募ください。

 <応募方法>

官製はがきに本誌の応募券を添付し、氏名、住所、電話番号をご記入の上、「加藤選手のプレゼント希望」と明記して、後援会事務局へお送りください。

<締め切り日>

2019年8月23(金)の消印まで有効

<送り先>

京都パープルサンガ後援会事務局
〒602-8588
京都市上京区烏丸上長者町 KBS京都内

たくさんの皆様からのご応募を、お待ちしております。

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